DIARY

2015.1.30
日本文芸家クラブの新年会に出席するため、アルカディア市ヶ谷に行ってきました。日本文芸家クラブは1949年に捕り物作家クラブとしてスタートし、60周年を迎える親睦団体です。作家、画家、漫画家、イラストレーター、評論家、翻訳家、写真家、陶芸家、編集者など、エンターテインメントを創造するプロが多く集まっています。歴代会長には、「銭形平次」を書かれた野村胡堂先生や「遠山の金さん」を書かれた陣出達朗先生など、捕り物作家の方が名を連ねています。現在では、時代小説にとどまらず、幅広いジャンルに渡る作家の方々が参加されています。現在の会長は志茂田景樹先生で、奇抜なファッションには、いつも驚かされます。昨夜も二次会まで参加され、居酒屋では他のお客さんの目が点になっていました。現在の理事長であられる我らが官能小説界を代表する睦月影郎先生の東久邇宮文化褒賞受賞をお祝いして、花束の贈呈も行われました。 作家の諸先輩をはじめ、様々なジャンルのクリエーターの皆さんと楽しい情報交換ができ、勉強にもなり、創作意欲もさらに高まる素敵な新年会でした。

2014.12.10
本日発売の『こんな官能小説が読みたかった! 2015年版』(綜合図書)に、毎年恒例の「作家がオススメする2014年面白かった官能小説はこれだ!」という企画ページがあります。11人の官能作家が、他の作家の今年刊行された作品の中から、一冊を選んで推薦文(感想文)を書くというものです。霧原一輝先生が、なんと私の『甘美な秘密』を選んで、大変素敵な感想を書いてくださいました。身に余る光栄な言葉の数々が綴られ、最後に「完成度の高い名作だと思う」と締め括られています。尊敬する霧原先生から、これからも頑張れよと、激励をいただいたのだと捉え、これまで以上に頑張っていこうと誓った年の瀬でございます。

2014.10.17
二兎社の舞台『鷗外の怪談』を池袋芸術劇場に観に行ってきました。二兎社の舞台は前から観たいと思っていて、やっとチケットを手に入れたのですが、脚本も演出も俳優も、今年観た30本あまりの舞台の中で、最高でした。大感激です! 鷗外役の金田明夫さんは、東京セレソンDXの『くちづけ』の名演を観て以来、何本か拝見していますが、今回も味わい深い名演でした。水崎綾女さん、内田朝陽さん、佐藤祐基さん、大方斐紗子さんなど、みなさん心に染み入る演技でした。こまつ座の匂いもちょっとするなぁ、なんて思っていたら、舞台監督は増田裕幸さんなんですね。鷗外は本名の森林太郎としては陸軍軍医総監という陸軍軍医の最高位まで昇り詰め、ときの権力者山縣有朋とも親交が厚かった。言わば、体制側の人間、エリート。一方では小説家としての顔を持ち、当時の武士道ではタブーとされた女性への追憶的純愛を自らの体験をもとに描いた『舞姫』や、性体験を哲学思考で描き、文芸誌スバルに掲載されて発禁処分となった『ヰタ・セクスアリス』を発表するなど、表現者として自由主義を信望し、体制側が迫害しようとした表現の自由を希求してもいた。二つの生き様に板挟みにされていく鷗外の苦悩を描いたこの舞台、今このときに上演するに相応しい素晴らしい舞台でした。  

2014.10.14
書籍や出版の専門情報紙『読書人』の増刊『日本の性』の特集「読むべき官能的書物50選」に、私の著書『恋人』(幻冬舎アウトロー文庫/スポニチ連載)を選んでいただいた。選考されたのがイラストレーターのいしいのりえ氏、作家の花房観音氏、詩人の文月悠光氏の女性三名。とくにいしいさんは飲み友達みたいもんだし、花房さんもご主人共々の知人ですので、ちょっとアドバンテージはありましたが、やはりこういうのは嬉しいものです。自分の作品が、敬愛する小川洋子、村上由佳、重松清、睦月影郎、霧原一輝、草凪優など人気作家の皆さんの作品と並列で紹介されていることに、面映ゆいものはありますが、ここは素直に喜んでおきたいと思います。『恋人』は私にとっても、いろいろな思いのある作品でしたしね。 選者三人の対談も掲載されています。書店やコンビニでお買い求めいただけますので、ぜひご覧ください。